あっち飛びこっち飛び②

『あっち飛び こっち飛び』(川原健次著)

あっち飛びこっち飛び

届く祈り

韓国の古都・慶州めぐりで

寺院参拝のとき、

バスガイドに教わった

正しいお祈りの方法。

 

「病気を治してください。

受験に合格しますように。

 宝くじが当たりますように。

 願いが叶いますように」など、

自分のことのみ祈るこの種の祈りは

絶対聞き届けられないとか。

神様は皆さんの御用聞きではないからだ。

 

「母の病気をお救い下さい。

 友の事業が成功しますように。

 村の争いが止みますように」

この種の祈りには神様は微笑み

願いをかなえてくれる。

なぜなら、

母の病気も、

友の事業も、

村の騒動も

すべて他人事のこと。

 

今日はわざわざ参拝に来てくれ、

なお且つ、

他人事のことを心配し祈るから、

その優しさを喜び

祝福するのが神様だ。

 

祈りの言葉にはなくとも

神様はすべてご承知。

第一に

祈る本人の悩みや苦痛を

和らげてくれるそうだ。